映画『ダンサーインParis』:あらすじ・映画ポスター比較

今回は、映画『ダンサーインParis』の主にあらすじ・映画ポスター比較について綴っていきます。まずはひとこと作品紹介から!

ひとこと作品紹介

「これまで」を失った世界で、1人の若者が「これから」を模索する笑いあり涙ありのヒューマンドラマ。

あらすじ

映画『ダンサーイン paris』あらすじ
© 2022 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE – STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINEMA

パリ・オペラ座バレエ団でエトワール(最高位のダンサー)を目指しているエリーズ。しかし、ある公演中、彼女は恋人の裏切りを目撃してしまう。そして、その影響か舞台上で足首を負傷。その後、医師から踊れなくなる可能性を告げられる。失意の中、これからの生き方を模索する彼女に、友人からアルバイトの誘いが舞い込む。料理のアシスタント係の仕事でブルターニュを訪れた彼女は、世間から注目を集めるダンスカンパニーと出会う。そこで、彼らの独創的なコンテンポラリーダンスが生み出される瞬間を目の当たりにするがー。

ポスター考察:映画『ダンサーインParis』

日本版

映画『ダンサーインParis』日本版映画ポスター
© 2022 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE – STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINEMA
タイトル

まずは日本版のポスターを見てみましょう。タイトルから。こちらは原題と邦題の両方が書かれていますね。原題はフランス語で「EN CORRPS」。意味は「体の中」だそうです。そして邦題はダンサーインParis。全然違いますね。原題のほうは何かこの作品の主題を表してるような感じで、邦題のほうは、状況・設定を表してるようなタイトルになっています。

描かれているもの

ポスターに描かれているのは主人公と思われる女性。外に出てバレエシューズを履いているのか、バレエのポーズをとっているところですね。日が当たっていて、建物の後ろに主人公の影が写っているのが印象的。ただどういう風に話が展開していくかっていうのはちょっと見えづらいです。

そして、下のほうに3つ写真があって、左側からコンテンポラリーダンスを主人公が踊る写真。で、真ん中が父親と映る写真でしょうか。そして右側、おそらくバレエの衣装を着ているときの写真。踊るダンスの種類の変化があることや、父親との関係に何かあるのかなということが想像できますね。

キャッチフレーズ

そしてキャッチフレーズ。主人公の心の中の台詞でしょうか。「壊れかけた夢の先で、わたしは輝く」と。挫折を味わった主人公。だけど私は輝いてみせると、まあ強い決意を表してるような文言になっています。作品の中ではどんな感じなんでしょうか?気になりますね。

後は色ですね。青赤白の3色が使われていて、くすみカラーですか。日本人がイメージするパリの色調みたいな感じでしょうか。そして真ん中より下の右側にエッフェル塔のイラストが描かれてます。THEパリ、という感じで、そこに筆記体で何か書かれてるんですが読めません。わかる方いたら、教えていただけると嬉しいです。

フランス版

映画『ダンサーインParis』フランス版映画ポスター
© 2022 / CE QUI ME MEUT MOTION PICTURE – STUDIOCANAL – FRANCE 2 CINEMA
全体的な印象

次にフランス版のポスターです。フランスのポスターは結構シンプルで、タイトルと後は監督の名前が書いてある。作品の主題だけバーンてあるような感じですね。体の中ということで、あらすじと一緒に考えると、挫折、夢をあきらめるとか、失恋とかもいろいろある主人公がどういう内的な変化を経て、コンテンポラリーダンスにたどり着くのかとか、踊ることに対しての主人公の心情とか考え方の変化みたいなのも楽しめる映画なのかなあと言う印象です。

描かれているもの

そして描かれているものを見てみると、真ん中上のほうに、おそらく主人公と思われる女性の、これはコンテンポラリーダンスの衣装なんですかね、横向きで手を広げて上を向いてるような。下にはコンテンポラリーダンスを踊る、これは主人公含まれているのか、躍動感に溢れた奥に光の見える、ダンス集団のダンスの様子が収められている。

印象的なのは、どちらも正面を見ていないところでしょうか。客席からではなくて舞台袖から見ているような感じ。つまり観客席という「外」ではなくて、舞台袖という「中」からそれぞれの様子を捉えている。この向きにしたのは、作品の主題に合わせたかったからなのかもしれません。フランス版のポスターでは、いかに主人公の彼女がコンテンポラリーダンスと出会い、ポスターにあるような表情をするに到ったのか、その気持ちや思いの変化というところが注目なのでしょう。

両方のポスターを比べてみて

両方の印象。やっぱり日本版は、前回の『スクールオブロック』のように作品の設定や評価をわかりやすく伝えようというのがわかるポスターになっていたかなと思います。ポスターの上のほうにフランスでこれだけの人が見てますとか、私が主人公です、パリです、コンテンポラリーダンスです、親子の関係ありです、バレエ踊ってます、みたいな。つまり、作品の設定や評価が日本在住の人にもわかりやすく表現されています。それに対してフランス版は、タイトルドーン、それを象徴する写真ドーンで、非常にシンプルな作りになっていました。作品の主題が一目でわかるポスターでしたね。

映画『ダンサーインParis』こんな方におすすめかも

前向きな気持ちになりたい。あまり泥臭いのは好きじゃないかも。恋愛要素あり。芸術系の映画が好き。三枚目のキャラクターっていいよね。ボディランゲージのユーモア。親子関係のカタルシス。暗すぎない。たまにはコース料理を味わいたい。笑える。明るい気持ちになりたいかな。

次回の記事では、映画『ダンサーインParis』の考察や感想を綴っていきます。