目次
2巻
好きなシーン
2巻、面白かったですね!
一番好きだったシーンは、ハトノさんが公園で弾き語りの練習をしているところでしょうか。
これぞまさにジャンプ漫画という感じで、「努力で上達する」姿が描かれていて、とても素敵だなと思いました。
それから、幸山さんがある場面で、軽音部全員のSNS──裏垢や鍵垢も含めて──すべてのアカウントを把握しているとわかったところも面白かったですね。あの執念(?)には驚かされました。
そして、1年生お披露目ライブの前日。
ハトノさんが公園で、緊張する自分に「きっとうまくいく」と暗示をかけるシーン。
あのポーズが、インド映画『きっとうまくいく』のポスターと同じだったのも印象的で、ちょっと笑ってしまいました。
なぜハトノさんは、公園で弾き語りの練習を続けられたのか?
いくつかの要因が考えられます。
① お披露目ライブでの失敗
もともと「ボーカルをやってみたい」という気持ちはあったけれど、 中学時代のトラウマから、その想いにフタをしていたハトノさん。
でも、バンドメンバーから「ボーカルをやってほしい」と言われ、思い切って挑戦することに。
しかし、初めてのライブではうまくいかず、失敗してしまいました。
「申し訳ない。もうあんな思いはしたくない」──そう思いながらも、
そこでボーカルを諦めるという選択肢は、彼女にはなかった。
その経験を経て、
「自分はボーカルとしてやっていくんだ」という強い気持ちが芽生えたのだと思います。
② バイトが良いメリハリに
お母さんとの「女と女の約束」で、バイトを始めることになったハトノさん。
不器用で、バイトもうまくいかず、試行錯誤の連続。
でもだからこそ、公園での弾き語りが彼女にとって良い息抜きになっていたように思います。
修行4日目には、
「歌うのが楽しくなってきた」
と本人も言っていましたよね。
もちろん、弾き語りに慣れてきたということもあるのでしょうが、
練習する時間とそうでない時間の「メリハリ」ができたことも、モチベーションにつながったのではないでしょうか。
③ 観客の存在
しばらく練習しているうちに、公園に“常連の観客”が現れるようになりました。 2人と1匹の、あの方々です。
どんな人でも、自分の行動に対して何かしらの「フィードバック」をもらえる、
誰かが見てくれている──というのは、大きな励みになりますよね。
それが演奏を続けるモチベーションの1つになったのは、間違いないと思います。
師匠の不在
修行の場面といえば、よく「師匠」的な存在が出てくるものですが、 ハトノさんには、そういった存在がいません。
本当に独学で、ひとりで考えて行動している。
これって、彼女の友人も言っていましたが、ものすごく努力家なんですよね。
ただ、マイナス面もあります。
たとえば、「その努力の方向性が正しいのかどうか」を判断してくれる人がいない。
これから先、そういった点が彼女のギターボーカルとしての活動にどう影響を与えていくのか──とても気になります。
おわりに
ハトノさんの成長が丁寧に描かれた2巻。
読んでいて胸が熱くなるシーンがたくさんありました。
3巻も楽しみですね!